焼き立てが一番美味しいわけではない?コーヒー豆の【エージング】について

COLUMN 2018.09.14

以前、コーヒー豆は鮮度が重要で、焙煎直後のコーヒー豆は美味しく淹れるのが難しいというお話をさせていただきました。

⇛参考記事 : 焙煎を知ることは好みのコーヒーを知る近道です!

今回は、そんなコーヒー豆の焙煎と経過日数について、2ヶ月間かけて実際にコーヒー豆を保存、いわばエージングをしてどのような味わいになったのか検証しました。
その結果も解説し、お話させていただきます。

焙煎直後のコーヒー豆は淹れるのが難しい


様々な意見があると思いますが、一般に
「焙煎したてのコーヒー豆を美味しく淹れることは難しい」と言われています。
どういうことか説明すると、コーヒーを淹れる時、お湯を注ぐとふっくらと膨らみます。
これはお湯をかけることでコーヒー豆に含まれる炭酸ガスが出てくるため。
焙煎直後のコーヒー豆にお湯を注ぐとまだコーヒー豆の中に多く残っている炭酸ガスが噴出し、コーヒー豆の成分を抽出するのを妨げてしまいます
炭酸ガスは時間経過とともに抜けていくので、コーヒー豆の焙煎度合いや種類によって異なりますが、焙煎から2〜3日ほど置いたほうが、ほどよくガスが抜け、美味しく淹れやすくなります

2ヶ月間【エージング】した結果


ここからは、実際に2ヶ月間コーヒー豆を保存し、味わいが変化する様子を検証した結果を踏まえて焙煎からの日数の経過とともに変わっていくコーヒーの味わいを説明していきます。
検証に際して、コーヒーの銘柄とレシピは固定し、コーヒー豆は常温で保存したものを使用しました。

【焙煎直後のコーヒー】
ドリップをすると勢いよくコーヒー豆が膨らみ、香りも強く放っています。
飲んでみると味わいのバランスが不安定な印象を受けました。
それぞれの味が主張しすぎているような、味が若いような感じで、もう少し落ち着いた味のほうが美味しそうだと感じました

【焙煎から3日後のコーヒー】
焙煎したての時ほどの勢いはありませんがしっかりと膨らみました。
焙煎したての時に比べ、風味が整ったような印象になり、味わいが落ち着いたように感じます。香りは強く、後味にしっかりと甘みを感じます。

【焙煎から1週間後のコーヒー】
お湯を注ぐとしっかりと膨らみます。
焙煎直後のときに比べると香りが少々弱くなっています。
風味は少しぼんやりしていてきたものの、味に丸みがでてきたような印象を受け、落ち着いた味わい。後味の甘みは変わらずしっかりあります。

【焙煎から2週間後のコーヒー】
膨らみは弱くなりました。
焙煎から1週間後のコーヒーに比べて香りが弱くなっています。
味わいが少し抜けたような印象で、さらに丸みを増したような印象
後味には少し弱くなったものの甘みを感じました。

【焙煎から2ヶ月後のコーヒー】
以前までに比べて膨らみはさらに弱くなりました。
香りは2週間のときより明確に弱くなり、後味に嫌な渋みを感じ、風味にトゲトゲした印象を受けました。

今回の検証では以上の結果になりました。
コーヒー豆の銘柄や焙煎度合い、保存温度などを変えると今回の検証結果とまた違った結果になると思いますが、焙煎からの日数経過で味わいが変わっていくというのがなんとなくでも伝わっていれば嬉しいです。

古くなったコーヒー豆は美味しく飲むことができないのか


今回の検証ではレシピと淹れ方はすべて固定して抽出を行いました。
検証に使った淹れ方だと、焙煎から2ヶ月後のコーヒー豆を美味しく淹れることはできなかったですが、挽目や粉量、湯温やお湯の注ぎ方などを変えて淹れてみると、香りが弱いものの後味にほのかな甘みを感じられ、全体的に平坦ながら飲みやすい味わいになり、これはこれで飲めるなと思いました。

気がついたら焙煎後2ヶ月経過してしまった!というものでも淹れ方次第で美味しく飲めることもあるので、諦めずに、いろいろと試して淹れてみてください!

いかがだったでしょうか
今回の検証でもお伝えしたとおり、焙煎日数と味わいは大きく関係しています。
それはコーヒー店の考え方にも関係し、フレッシュな風味を味わってもらうために焙煎から数日後のコーヒーを提供するお店、落ち着いた味わいを楽しんでもらうために焙煎から1週間程度経過したコーヒーを提供するお店、中にはお客さんに自分でコーヒーの風味の変化を楽しんでもらおうと、その場で焙煎をしたコーヒー豆を販売してくれるお店もあります。

COFFEE OTAKUが先日取材したその場でコーヒー豆を焙煎・販売してくれるお店 
⇛ コーヒーロースト山鼻 Beans

次にコーヒー豆を購入する際は、焙煎してからの経過日数も意識して、少しずつ変化するコーヒー豆の味わいを楽しんでみてください。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。
皆さんがコーヒーを楽しんでくださることを願っています。

この記事を書いた人

SHO KONISHI

記事を通して、皆さんがコーヒーを楽しむお手伝いができればなと思っています。