コーヒー豆は豆じゃない

COLUMN 2018.05.02

皆さんが眼にしているコーヒー。どのようにしてできあがったか、ご存知でしょうか?
以前、僕はコーヒーは大豆と同じように畑から収穫したコーヒー豆という農産物をすり潰し、それにお湯をかけて溶かしたものがコーヒーだと思っていました。
実際はコーヒー豆はマメ科の植物ではない上、精製処理や焙煎、抽出などが必要で、とても手間ひまかけて出来たものであると知り、驚きました。
というわけで今回はコーヒーがどのようにしてできあがるのかお話させていただきます。

コーヒー豆はフルーツの種

「コーヒー豆」と呼ばれていますが、コーヒー豆はマメ科ではありません。コーヒー豆はエチオピア原産のアカネ科コフィア属の常緑植物である「コーヒーノキ」の種子です。
時期になると白い花を咲かせ、咲いた後に赤い果実を実らせます。コーヒーチェリーと呼ばれるその果実はサクランボに似ていて、その果実を収穫し、精製処理を行い種子を取り出します。そして焙煎処理を施してできあがるのがよく目にするコーヒー豆なんです。

コーヒーは作るのに時間と手間暇がかかる農作物

コーヒーノキがしっかりと生育し、果実を実らせるまでおよそ3~5年かかります。
さらに、温度・降水量・土質・日照量が適していないと育ちません。コーヒーはとてもデリケートな植物なんです。
収穫も重労働です。コーヒーは標高の高い場所で栽培されており、多くは山などの急斜面で栽培されているため機械が入って行けず、人力で収穫する必要があります。
トラクターのような機械でコーヒー豆を一気に収穫している光景をテレビで観たことがあるかもしれませんが、それは標高が高い場所に平坦な土地があるブラジル等、一部の国でしか行えない収穫方法です。
また、コーヒー豆は一斉に熟さないので、収穫した際に未熟なもの、熟しすぎたものが混じってしまうことがあり、それらを選別する必要もあります。
コーヒー栽培には多くの時間・コスト・そして人の力が必要なのです。

コーヒーベルトとは

世界にはコーヒーノキの生育に適したエリアがあります。それは赤道付近の標高が高い地域で、そのエリアのことをコーヒーベルトと呼びます。
赤道付近といっても常に気温が高ければいいというわけではなく、重要なのは一日の温度変化が大きいこと。植物であるコーヒーは、温度変化が大きければ身を守ろうとし、実が引き締まります。それにより味が凝縮され、特徴が際立ちます。
なので、気温変化の大きい高地で育てられたコーヒーは低地で育てられたコーヒーより評価が高くなる傾向があります。
また、日本でも沖縄や小笠原諸島等がコーヒーベルトに属していて、コーヒーの栽培が行われています。

サビ病と品種改良

コーヒーノキがかかる病気でもっとも深刻と言われるのがサビ病。サビ病はカビの一種で、コーヒーの葉で繁殖し、葉を枯らします。葉が枯れて光合成ができなくなったコーヒーノキはやがて枯れてしまいます。
サビ病は歴史上何度か大流行しました。よく知られているのは1869年のスリランカでの大流行です。現在は紅茶の産地で有名なスリランカはかつてコーヒー栽培が盛んな国でした。しかし、1800年代後半のサビ病の大流行で壊滅的な被害を受け、紅茶の栽培に切り替えたという歴史があります。
サビ病の対策として、品種改良があります。しかし、先述の通りコーヒーノキはとてもデリケートな植物です。今までコーヒーノキが育っていた場所であっても、サビ病に強い他の品種が上手く育つとは限りません。また、生産農家からすれば何年もかけて育てたコーヒーノキを植え替えてしまうと、数年は収穫ができなくなり、大きな痛手になってしまいます。
コーヒー生産農家は難しい栽培やサビ病と戦いコーヒーを生産しています。

以上、今回はコーヒー豆の栽培・収穫についてお話させていただきました。生産農家の苦労を知るとコーヒー豆一粒一粒をより大切に使用しようと思えますね。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。
それでは、楽しいコーヒーライフをお過ごしください。

この記事を書いた人

SHO KONISHI

記事を通して、皆さんがコーヒーを楽しむお手伝いができればなと思っています。