スペシャルティコーヒーの定義とは

COLUMN 2018.05.07

最近カフェだけでなく、雑誌などでも頻繁に見る「スペシャルティコーヒー」という言葉。言葉だけでもなんとなくスペシャルな感じのコーヒーなんだろうなと思いますよね。
今日はそんなスペシャルティコーヒーについて説明させていだだきます。

スペシャリティコーヒー?それともスペシャルティコーヒー?

「スペシャルティコーヒー」は英語にすると「Specialty Coffee」です。
これをイギリス英語で発音すると「スペシャリティコーヒー」アメリカ英語で発音すると「スペシャルティコーヒー」になります。日本ではどちらでも使われることがありますが、正式名称はスペシャルティコーヒーです。

ルーツはアメリカ

スペシャルティコーヒーという言葉は、アメリカのコーヒー会社オーナーであるErna Knutsenさんが1970年代の雑誌や国際会議で使ったのが始まりとされています。
元々は、『特別な気象・地理的条件が生んだユニークな香りを持つコーヒー』のことを指した言葉でした。
1982年になると、曖昧だったスペシャルティコーヒーの定義を定めようとアメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)が設立されました。SCAAはコーヒーを100点満点で採点する評価基準を設け、点数が80点以上のものをスペシャルティコーヒーと呼んでいます。
その後、日本でも2003年に日本スペシャルティコーヒー協会が設立され、展示会や競技会等の広報活動を行い、徐々にスペシャルティコーヒーという言葉が浸透していきました。

From seed to cup

日本スペシャルティコーヒー協会では、『消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。』がスペシャルティコーヒーの定義としています。

定義だけだと抽象的で伝わりにくいかもしれないので、具体的に説明すると、
栽培、収穫、輸送、保管、焙煎、抽出までが一貫した管理体制で行われ、カップに独特な風味が表現され、コーヒーを飲む人が美味しいと思えるコーヒー、こがスペシャルティコーヒーになります。
この一連の流れは『From seed to cup』という言葉でも表現されます。
スペシャルティコーヒーは生産農園が品質の良いコーヒー豆を作るだけではできません。農園から始まりコーヒー豆を輸送する人、焙煎をするロースター、そして抽出を行うバリスタ。それぞれが力を発揮しながらコーヒー豆というバトンを繋いでいくことで、ようやくスペシャルティコーヒーというゴールへとたどり着くことができるのです。

スペシャルティコーヒーは消費者の基準から始まった

一般的なコーヒーの品質はコーヒーが作られた場所の標高や豆の大きさで定められたもので、これはコーヒーを生産する側が決めた基準であり、必ずしも風味を保証したものではありません。また、豆の大きさを合わせるために色んな農園の豆が混ざられることもあります。これではせっかく美味しいコーヒー豆があっても、平凡なものと一緒になってしまいます。
一方、スペシャルティコーヒーは消費者が美味しいコーヒーを飲みたいという思いから始まったものです。実際にテイスティングし、認められるには一定の評価を受ける必要があります。これはコーヒーの消費者の基準と言えます。
なので、スペシャルティコーヒーを作ってもらうには、生産者に今までと違う基準を受け入れてもらう必要があります。そのためには、品質の良いコーヒーを作れば高い価格で買い取るよ、という仕組みを作る必要があります。
そのために直接買付け等様々な仕組み作りがされていますが、特に有名なのはCOE(カップオブエクセレンス)です。

スペシャルティコーヒーの中でも極上品。COEとは?

COE(カップオブエクセレンス)とは、年に一度行われるコーヒー豆の品評会で、数ある品評会の中でももっとも権威のあるものとされています。
低迷するコーヒー市場に対抗するため、1999年にブラジルで開催されたのに始まり、現在は、中米を中心に10ヵ国程で開催されています。生産農家にとってCOEに入賞することは大変名誉なことで、入賞すると農家の名前は一気に世界中に知られることになります。
名前が知られる理由は、COEで選出されたコーヒー豆はインターネットオークションで販売されるから。世界中のコーヒー豆バイヤーがCOEの豆を競り落とそうとモニターに目を光らせています。
これにより、落札されたコーヒー豆を作った農家は有名になり、多くの収益を得ることができます。
このCOEの取り組みにより、品質の良い豆を作れば正当な評価を受け、なおかつ高い価格で買い取られるということが実証されました。
これはコーヒー農家の品質の良いコーヒー豆を作ろう、というモチベーションに繋がるのです。

消費者にとっては美味しいコーヒー豆の指標になり、農園にとっては品質のいいコーヒー豆を作ろうというモチベーションに繋がるスペシャルティコーヒー。
これからは国名だけでなく、農園にもこだわってみるとよりコーヒーを楽しめるかもしれません。

この記事を書いた人

SHO KONISHI

記事を通して、皆さんがコーヒーを楽しむお手伝いができればなと思っています。