【検証】自宅や出先でコーヒードリッパーが無いときどうする?6つの代用案

【検証】自宅や出先でコーヒードリッパーが無いときどうする?6つの代用案

SPECIAL 2020.08.29

コーヒーヲタクでは様々なコーヒーに関する検証実験をしています。
その中でもコーヒー器具の代用案の検証が増えてきました!

まだやっていない検証は・・・

と考えたところ、コーヒードリッパーの代用案はまだ試していないことに気がつきました!

ドリッパーひとつとっても溝の形状やドリッパーの形、底の穴の大きさや穴の数、たくさんありますよね。
それは美味しく淹れられるよう、開発者の方々が研究開発した結果出来上がった形状です。

とはいえ、コーヒードリッパーはどれを買っていいかわからない・・・
コーヒー豆を頂いてしまったけどすぐ使えるドリッパーがない・・・
キャンプコーヒーを楽しもうと思ったらドリッパーを忘れてしまった・・・
などの理由でなにか代用になるものがあれば・・・というタイミングがあると思います。

というわけで、コーヒードリッパーがない場合の代用品をいくつか考え実際にコーヒーを淹れていこうと思います。

これまでのコーヒー器具の代用案の記事はこちら↓
コーヒーミルの代用案

ドリップポッドの代用案

ペーパードリップの代用案

【検証1】 漏斗(じょうご、ロート)

今回は比較的ご家庭に多くありそうな円錐フィルターを使用し、同じコーヒー豆、同じ粉の量、同じ湯温、同じ抽出量で検証しています。
使用した漏斗(じょうご、ロート)、粉ふるい、取っ手付きザル、紙コップはSeriaで購入したものです。
豆は深煎りの豆を使用しました。

【検証1】 では漏斗(じょうご、ロート)を使用します。

サーバーにセットします。
少し斜めになっていますが、安定していて見た目もV60に近いので私の中で有力候補です!


フィルターをロートの形に合わせて折り、ロートにセットして粉を入れます。

抽出していきます。
なんだかそれっぽい!ほぼストレスもなく普通の抽出が出来ました。

【検証2】 取っ手付きザル

【検証2】 は取っ手付きザルを使用します。

ザルの底の直径に合わせてペーパーフィルターを折ります。

深く折ったので台形フィルターに近い形になりました。
このザルの形だと、円錐フィルターよりも台形フィルターやカリタのウェーブフィルターの方がフィットしそうです。

フィルターをザルにセットし、粉を入れます。

ザルの形がサーバーにうまく乗らず安定しないので、手に持ったまま抽出していきます。
お湯がたまることなくサーっとお湯が落ちていきます。

【検証3】粉ふるい

【検証3】は粉ふるいを使用します。

セットしてみるとサイズがぴったり!

ふるいの形に合わせてフィルターを折り、ふるいにセットし粉を入れます。

ふるいのサイズがサーバーより少しだけ大きいサイズだったのでフィット感と安定感があり安心して抽出開始。

油断して抽出をしていると、ふるいの底の部分がメッシュ状になっているので徐々に液がサーバーの外側を伝い、
気づけば液が大量にこぼれていました・・・

そして抽出中にだんだんペーパーが内側に倒れて抽出がしにくかったです。
このふるいの形状の場合も、カリタのウェーブフィルターがフィットしそうです。

【検証4】紙コップ

【検証4】は紙コップを使用します。

紙コップの裏側の中心に穴を開けます。
今回の検証では円錐フィルターを使っているので穴は一つだけ開けてみました。

紙コップの形に合わせてフィルターを折り、紙コップにセットし、粉を入れます。

抽出は紙コップのサイズが小さくサーバーに乗せられないので、手に持ったまま抽出していきます。
開けた穴のサイズが小さかったからか、紙コップ内にお湯が抜けずにたまってしまい一番抽出に時間がかかりました。

【検証5】ペットボトル

【検証5】はペットボトルを使用します。

今回使用したペットボトルは2Lのサイズのもの。
上部をカッターで切り取りひっくり返して使用します。
小さいペットボトルだと円錐フィルターがうまくはまらない可能性があるので大きめのものが良さそうです。

今回使用したペットボトルは上から見ると四角いタイプなのでフィルターの折り目も四角に合わせます。

セットするときれいにはまりました。こちらの形も円錐フィルターに形が近く抽出しやすそうなので期待大です!
粉を入れて抽出していきます。

とても淹れやすいです!ペットボトルの安定感も◎

【検証6】牛乳パック

【検証6】は牛乳パックを使用します。

牛乳パックはしっかり洗って乾かしておきます。ハサミで切って形を作ります。

こんな感じです。

なんだか自由研究のようですね。そしてとってもシュール。

牛乳パックの形に合わせてフィルターを折り、牛乳パックにセットし粉を入れます。
それでは抽出していきます。

セットするときのポイントは牛乳パックの注ぎ口部分と、サーバーの注ぎ口部分を合わせると凹凸がはまって安定しやすくなります。

ふるいの時ほどではないですが、中のフィルターが少しずつクシャっとなり後半抽出しにくかったです。

味の違い

【検証1】 漏斗(じょうご、ロート)
味はボディ感がしっかりと出ていて深煎りの苦味も香りも感じられて一番美味しかったです。
今回はハイスピードロートという種類で、見た目がくびれているタイプのロートを購入しました。
一般的な下が丸いタイプだと、もしかするとお湯が滞留してしまっていた可能性があるので結果的に良かったのかも知れません。

【検証2】 取っ手付きザル
味が薄く、いい意味でも悪い意味でもザルの水切れの良さが出てしまったようです・・・。すべての要素が薄い!
コーヒーの味がする水という感じでした。
淹れている間も、お湯がサーっと落ちていってしまっていたのでその通りの味になったと言うわけですね。

【検証3】粉ふるい
酸味が少しあり、味は薄めでした。抽出はしにくかったけど、味は全体的にまとまっていてバランスが良く飲みやすかったです。
周りが壁に囲まれていて下部の網目が細かいところが良かったのかも知れないですね。

【検証4】紙コップ
過抽出になってしまったため一番コーヒーの悪い部分がでてしまった味でした。
えぐみ雑味がしっかり出てしまいました。

【検証5】ペットボトル
全体的に中間な味。
ロートほどボディ感は出ませんでしたがバランス良く抽出でき、サーバーの代わりとしてもしっかりと役目を果たしてくれそうです。

【検証6】牛乳パック
酸味が強く出ているように感じました。
あとは紙コップ同様、中にお湯が滞在している時間が少し長っかたのでエグみや渋みが出てしまいました。

まとめ:個人的ランキング

今回の検証の結果の総合評価を個人的なランキングにしてみました!

1位 【検証1】 漏斗(じょうご、ロート)
これは形状、サーバーに乗せやすさ、フィルターとの相性、抽出されたコーヒーの味すべてにおいて円錐ドリッパーに限りなく近いものがあったからです。

2位 【検証5】ペットボトル
一番家庭にある確率が高いのでは?という理由と、使用後再利用できる点。
形状、サーバーに乗せやすさ、フィルターとの相性、抽出されたコーヒーの味もロートに引けを取らず美味しく淹れられました。
作業的にもペットボトルの上部をカッターなどで切るだけで簡単にそしてエコにも繋がりますね。

3位 【検証3】粉ふるい
コーヒーの味は全体的にバランスが取れていて思いの外、美味しくてびっくりしました。
まず、サーバーに乗せたときのフィット感は抜群でした。
フィルターをセットして粉を入れたところまでは良かったのですが、円柱型のものに円錐フィルターを無理やり使用したので、
やはり淹れ始めてからはシワができて淹れにくかったです。
それともう一つ。粉ふるいのサイズがサーバーよりも若干大きかったので液漏れがしてしまいました。
この2点がクリアできればストレスが軽減されて美味しくコーヒーが淹れられるかもしれません。
出来ることとしてはカリタのウェーブフィルターに替える、サーバーを使用せずボウルで受けるなどでしょうか?

4位 【検証6】牛乳パック
飲めなくはないけど、少しずつエグみや雑味がプラスされてしまった味になりました。
ペットボトル同様、家庭にある確率が高く再利用出来る点は良いと思いました。
私が使用したものはキャップ付きのものでしたが、キャップが無いものは開け口を開封した状態で使用してみてください。
今回はキャップ付きのものを使ったのがあまり良くなかった気がします。
上で行った検証の写真を見ていただくとわかるのですが、牛乳パックをひっくり返したときに一番下の部分が三角になっていて、少し上の部分にキャップが付いていますよね。
なので、一度下の三角の部分に抽出したコーヒーが溜まり、キャップの高さまで到達したときにサーバーにコーヒーが落ちていくような構造になっています。
それが味に影響を及ぼしたのではないかと思うのです。

なので、キャップがない普通のタイプの方が良いかも知れません。

5位 【検証4】紙コップ
一番過抽出になってしまったのが紙コップでした。
とにかく苦味エグみ渋みが出てしまいました。
ですが、改良を加えればもう少し美味しく淹れられそうだったので5位にしました。
今回の原因は、紙コップに開けた穴が小さすぎたことで抽出したコーヒーが内部に溜まってしまったからだと思うのです。
なので対策としては、穴を大きくするか、穴を数箇所あけ、滞留を防げばもう少し良くなるのではないかと思いました。
穴を複数開ける場合はカリタのウェーブフィルターが紙コップにきれいにはまるので相性が良さそうです。

6位 【検証2】 取っ手付きザル
一番未抽出になってしまったのが取っ手付きザルでした。
これ一つだけ、抽出後のコーヒーの色が明らかに薄く、味もほぼ出ていませんでした。
原因は見たまんまではありますが、ザルの水切れの良さだったのではと思います。
使用したものが網目が粗かったのもさらに薄くなってしまった原因かもしれません。
もしこういったザルを代用したい場合は、網目が細かいものを選ぶ方法。
または、浸漬式ドリッパーのようにフィルターに粉を入れザルにセットしたものをボウルに入れ、
必要量のお湯に浸し待つ方法が良いかも知れません。

様々な形状の代用品を実際に使ってみて感じたことは、やはりドリッパーの形状というのはコーヒーの味に影響を与えるということ。
今回の検証ではそれが如実に表された気がします。

一見ふざけているように見えるかも知れませんが、今回やってみて得られたものは大きく、私の中では学びでした!

こうやって思わぬ発想や遊びの中から面白い発見や学びがあるんだと感じました。

とっても楽しかったです!!

是非気になった方は試してみてくださいね!

この記事を書いた人

MIKU FUKAZAWA

コーヒーに片想いしています。いつか近しい関係になれますように。
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