【保存版】コーヒーの資格8選!プロもオタクも憧れる本格資格

【保存版】コーヒーの資格8選!プロもオタクも憧れる本格資格

COLUMN 2022.11.07

コーヒーを飲むのが好き! 淹れるのが好き!
となると、今度は「体系的に知識も手に入れたい!」とコーヒーへの愛が募ってきませんか?

コーヒーに関する書籍を読み漁るのも楽しいですけれど、体系的に学ぶなら、そして自分の知識がどの程度あるのか力試しをするなら資格取得に挑戦するのもひとつの手ですよね。

2022年現在、コーヒーに関する国家資格は存在しませんが、民間資格が10以上もあります。
趣味の延長のような資格から、国際的に通用する資格まで……。

さまざまある資格の中でも、特にコーヒーオタクが憧れる本格資格8選をピックアップしてご紹介します。

J.C.Q.A認定コーヒーインストラクター検定(3級、2級、1級)(難易度:★1~2)

コーヒーが好きで、でもコーヒー業界で働いているわけじゃない……という人でも取りやすい資格が「コーヒーインストラクター検定」です。
MAYAは3級を持っていますが、COFFEE OTAKUを読んでくださっているようなコーヒーラバーなら、いきなり2級の取得も無謀ではないと思います。

受験級 受講料・受検料 受験資格
3級 講習受講料1,500円
(開催団体によって、
別途セミナーやコーヒー豆の配布などで
費用がかかることがあります)
受験資格なし
2級 講習受講料22,000円
受験料5,000円
受験資格なし
1級 講習受講料37,000円
受験料10,000円
コーヒーインストラクター2級保持者

2級・1級には別途4,000円のテキストが必要となります。

コーヒーインストラクター3級は講習を受講するだけで取得できる資格で、全国のコーヒー店で随時講習が行われています。
(コロナ禍ということもあり、オンラインで講習をするお店も現れるようになりました)
コーヒーインストラクター3級検定開催企業一覧

コーヒーインストラクター2級は春・秋の年2回(北海道会場は年1回)の講習を受講した上で、後日実施される試験に合格すると取得できる資格です。
試験は筆記と実技がありますが、合格ラインは70点/100点満点、合格率は94%(第38回試験)と難易度はきつすぎず、気軽に挑戦しやすいです。
事前にテキストを読み込み、普段スペシャルティコーヒーを味わって飲んでいれば合格できると思います。
合格後は認定登録料5,000円で認定証・認定カード・ブローチが取得できます。

コーヒーインストラクター1級は、2級の上位資格となります。
5月から6月頃の年に1回開催される講習を受講した上で、後日実施される試験に合格すると取得できる資格です。
受験資格はコーヒーインストラクター2級保持者で、合格ラインは筆記・実技ともに80点以上。
合格率は13%(第18回試験)の超難関資格です。
合格後は認定登録料5,000円で認定証・認定カード・ブローチが取得できます。


J.C.Q.A認定コーヒー鑑定士(難易度:★3)

コーヒーインストラクター検定のさらに上位資格として、コーヒー鑑定士があります。

受講料・受検料 受験資格
講習受講料40,000円(1教科につき)
受験料10,000円(1教科につき)
コーヒーインストラクター1級保持者

①商品設計
②生豆鑑定
③品質管理
以上の3教科があり、それぞれに講習と試験があります。

各教科合格するとその教科の「マスター」として認定され、3教科すべて合格すると晴れてコーヒー鑑定士となることができます。

2022年8月現在のコーヒー鑑定士は全国で45名、合格率は4.0%(第16回試験)と非常に狭き門となっています。

マスター合格後は認定登録料3,000円で認定証・認定カードが取得できます。
鑑定士合格後は認定登録料5,000円で認定証・認定カードが取得できます。


UCC コーヒープロフェッショナル(難易度:★2)

UCCコーヒーアカデミーで学ぶことのできるセミナーの中に、プロフェッショナルコースがあります。
(受講資格はベーシックコース/参加費用22,000円を修了した方です)

カリキュラムの概要は

コーヒーのテイスティング、品種等の条件違いから生じる味の比較、スペシャルティコーヒーとは、鑑定トレーニング、各器具別の抽出解説と実技、アレンジコーヒーの作り方、ブレンドの組み立て方など。受講修了者は「コーヒープロフェッショナル」認定試験を受けられます。一緒に、コーヒーの魅力を広める伝道師になりましょう。
引用:UCCコーヒーアカデミー

とのこと。

・3回コース
・4回コース
・8回コース
いずれかのセミナーを受講し(内容は同一です。都合に合わせて受講が可能です)、コーヒープロフェッショナル認定試験に合格することで「コーヒープロフェッショナル」に認定されます。

セミナーの受講料は66,000円、試験の受検料は5,500円です。
試験は筆記・実技があります。


JBAバリスタライセンス(レベル1・2・3)(難易度:★1~2)

JBAバリスタライセンスは、JBA(日本バリスタ協会)が定めるスクールを受講しライセンス試験に合格した者に与えられる資格です。
レベル1、レベル2、レベル3とあり、レベルが大きくなるほど上位の資格となります。

レベル1のスクール受講資格は
受講日時点で、バリスタ(アルバイトでも可)として従事しているか、コーヒー関連企業に就業していてエスプレッソ抽出経験がある方。または、JBA認定校が別途開講するJBA認定のカリキュラムの必要課程修了後1年未満の方。

とあるように、JBAバリスタライセンスはコーヒー業界に身を置いている方を主な対象としている資格です。
レベル2、レベル3の受験には、下位資格の保有者であることも受験条件となります。
詳しくはJBAバリスタライセンスのホームページをご覧ください。

    受講料 試験料 ライセンス登録費用
レベル1 37,000円(税別) 15,000円(税別) 15,000円(税別)
レベル2 50,000円(税別) 20,000円(税別) 15,000円(税別)
レベル3 60,000円(税別) 25,000円(税別) 15,000円(税別)

合格者でライセンス登録をした人には、JBAより認定証とライセンスカード/バッジが発行されます。


SCAJ認定コーヒーマイスター(難易度:★2)

SCAJは日本スペシャルティコーヒー協会(Specialty Coffee Association of Japan)のことです。

コーヒーマイスターの資格を得るには日本スペシャルティコーヒー協会が主催する養成講座を修了し、認定試験に合格すると、コーヒーマイスターとして認定されます。

養成講座は春と秋の年2回、東京と関西で開催されています。(福岡は不定期開催)
専用テキストでの自宅学習+実技講習会(座学・カッピング/3時間)の受講1回のカリキュラムとなっています。
養成講座の講習を受け、認定試験に合格すると晴れてコーヒーマイスターとなることができます。

受講料は39,000円(テキスト・カッピングスプーン代、実技講習料、認定試験受験料、消費税、送料含む)。
受講資格は日本スペシャルティコーヒー協会 会員限定(SCAJ会員企業にご勤務の方・個人会員の方)とのことで、日本スペシャルティコーヒー協会の会員になるのに、金銭的なハードルがやや高いのが難点です。

コーヒーマイスターの資格は更新制で、3年ごとに更新手続きが必要です。(10,000円/3年分)
更新の際も、日本スペシャルティコーヒー協会の会員であることが必須です。

コーヒーマイスターの詳細は日本スペシャルティコーヒー協会HPをご覧ください。


コーヒーマイスター中級資格(SCAJアドバンスド・コーヒーマイスター)(難易度:★3)

コーヒーマイスターの上位資格としてコーヒーマイスター中級資格(SCAJアドバンスド・コーヒーマイスター)があります。
受講資格はコーヒーマイスター有資格者(SCAJ会員であり、有効なコーヒーマイスター認定証を所持されている方)となります。

SCAJアドバンスド・コーヒーマイスターになるには、3つの講座(スクーリング)と1つの実習(スキルアップセミナー)を受講し、各試験に合格すると認定されます。

講座の内容は
講座1. コーヒーとカフェの歴史、コーヒーの科学と健康
講座2. SCAJ協会、海外のコーヒー協会・団体について、スペシャルティコーヒーの定義、コーヒー生豆について
講座3. コーヒーの産業・経済、コーヒーの産地

1講座の受講料は16,000円(テキスト、実技講習料、認定試験受験料、消費税、送料含む)で、3講座分支払う必要があります。

実習の内容は
1.焙煎(SCAJ ジュニアローストマスター資格講座)
2.抽出/エスプレッソ(SCAJ ジュニアバリスタ資格講座)
3.抽出/ドリップ・サイフォン(SCAJ ジュニアコーヒーブリューワー資格講座)
4.カッピング(SCAJ ジュニアスペシャルティコーヒーカッパー資格講座)

実習の受講料は20,600円~27,500円(実習により異なります)で、1教科合格すればOKです。
※詳細は実習によって異なりますので随時更新される募集要項よりご確認ください。

アドバンスド・コーヒーマイスター資格の有効期間は、コーヒーマイスターの有効期間に準じます。マイスター資格を更新することで、アドバンスド資格もあわせて更新されます。

詳しくはSCAJアドバンスド・コーヒーマイスターのページをご覧ください。


CSP(コーヒースキルズプログラム)(難易度:★4)

コーヒースキルズプログラムとは、SCA(スペシャルティコーヒー協会)が実施しているスペシャルティコーヒー業界における世界的な資格制度です。
コーヒーマイスターの実施団体がSCAJ(Jはジャパン)なのに対し、SCAは全世界的なスペシャルティコーヒーの団体です。

コーヒースキルズプログラムは現在世界中のさまざまな国において、バリスタとして就職する際に履歴書に資格として記載が可能なほど、信頼性と知名度がある資格です。

日本でのCSPプログラムの運営・管理はバリスタギルド・オブ・ジャパンが行っています。

コーヒースキルズプログラムはINTRODUCTION TO COFFEEにはじまり、5つの専門分野毎のモジュール(単位)があります。
(バリスタ、ブリューイング、グリーンコーヒー、ロースティング、センサリースキル)
専門分野のモジュールにはそれぞれ3つのレベルがあり、レベルごとに取得できるポイントが決まっています。

各モジュールは初級5ポイント、中級10ポイント、上級25ポイントの単位制で、合計100ポイント取得すると、SCA Coffee Skills Diplomaの学位が授与されます。

資格取得が試験に合格ではなく、ポイント制となっているのが他のコーヒーの資格との大きな違いですね。


Qグレーダー(難易度:★5)

Qグレーダーはコーヒーの国際的な資格で、正式名称は「Licensed Q Grader」です。
SCA(スペシャルティコーヒー協会)が定めた基準・手順にのっとってコーヒーの評価ができる資格がQグレーダーで、3人のQグレーダー資格者がコーヒー生豆を評価し、「スペシャルティ」と認められたコーヒーについては「Q認定証」を発行されます。
「Q認証」が与えられたコーヒーは「Qグレードコーヒー」の名のもとに販売することができるので、Qグレーダーは生豆の評価、流通に大きく貢献することができる資格といえます。

Qグレーダーの資格を取るためには、コーヒーに関する専門的な知識はもちろん、味覚、嗅覚、カッピング、コーヒーに含まれる有機酸のプロファイリングなどを座学、実習を通じて学びます。

6日間の連続研修を行い、試験は8科目19試験で構成されます。
試験は年2回実施されており、2回目以降は不合格科目だけを受験することができます。

合格率は公表されていませんが、日本にはQグレーダー資格者は約300人しかいないと言われている希少な資格です。


以上、コーヒーオタクが憧れる本格資格8選でした。

体系立てて勉強すれば合格できそうなコーヒーインストラクターから、SCAJ会員じゃないと受験資格がないコーヒーマイスター、国際的にも希少なQグレーダーなど、さまざまな難易度の資格を紹介しました。

あまりにも難関資格すぎて参考にならない部分も多々あるかとは思いますが、あなたの愛飲するロースターさんがこれらの資格を保持しているかもしれません。

いつも飲んでいるコーヒーがどれほどの技術に支えられているものか、さらに深くコーヒーを楽しむ一助となることと思います。

私たちが住んでいる北海道にも、Qグレーダーの資格を持ったロースターさんがいます。
コーヒーマイスターの資格を持ったバリスタさんもいます。

私がこの記事を書いて彼らへの尊敬の念をいっそう深めたように、あなたのコーヒータイムもさらに彩りあふれたものとなることを願っています。

この記事を書いた人

MAAYA YAMASHITA

コーヒーを愛してやまないフリーランスWebライター。ツイッター⇒@mayacafe24