最近耳にする「ゲイシャ」ってどんなコーヒー?

最近耳にする「ゲイシャ」ってどんなコーヒー?

COLUMN 2018.05.07

皆さんは「ゲイシャ」というコーヒーを知っていますか?スターバックスやローソンなどで提供されたこともあり、今世界中で注目されているコーヒーです。
今回は高級豆としてコーヒー業界を席巻しつつあるゲイシャについてお話させていただきます。

ゲイシャの始まり

「ゲイシャ」は生産国や地域の名前ではなく、コーヒー豆の品種名です。
原産はコーヒー発祥の地とされるエチオピア。エチオピアには今でも何の品種かわからないコーヒー豆の原生林が多数存在し、ゲイシャも20世紀になってから「ゲシャ」という地域で発見されたと言われています。
日本人からすると芸者と聞こえるゲイシャの名前の由来はこのゲシャという地域名が訛ったものです。

ゲイシャは発見された後、アフリカ大陸の様々な国に渡り、栽培されましたが、注目されることはありませんでした。
収穫量が少なく、他の品種にくれべて樹高が高くなってしまい収穫が大変なゲイシャは生産性が高い別の品種に植え替えられてしまいました。

パナマから巻き起こったゲイシャ旋風

ゲイシャが再び世間に知られるようになったのは21世紀になってからです。
パナマのエスメラルダという農園に、植えっぱなしになっていたゲイシャの樹がありました。
品評会に出すコーヒー豆を探していた農園主がそれをテイスティングすると他の豆と比べ物にならないほど美味しいことに気づき、品評会に出品することに。
その品評会でゲイシャはかつてないダントツの高評価を受けました。そしてそれから4年間に渡り、パナマの品評会で優勝し続け世界中から一気に注目されることになりました。
2007年にはコーヒー豆のオークションで世界最高落札価格を更新し、2008年からはエスメラルダ農園のゲイシャだけの品評会とオークションが開催されるようになったというからその人気と実力が伺えます。

ゲイシャの味

ゲイシャは花や香水のような上品で豊かな香りを持ち、マンゴーや蜂蜜、さらにはブラッドオレンジのような酸味や甘味を感じられる非常に複雑なものです。
コーヒー豆の時、挽いて粉にした時、さらに抽出した後も温度によって変わっていくその香りと味は一度飲んだら忘れることはできないです。

現在のゲイシャ

ゲイシャの実力が世界に知られて以降、エスメラルダ農園以外の農園もゲイシャの栽培に取り組んでいて、その品質は年々向上しています。
ただ、ゲイシャであれば絶対に美味しいのか?と言えばそうではありません。
エスメラルダ農園のゲイシャが美味しいのは栽培するのに適した気候、そして優れた栽培技術があるからです。
ゲイシャだから美味しいだろうと決めつけずに、しっかりと品質を見極めた上で飲んでみたいですね。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。
皆さんがコーヒーを楽しんでくださることを願っています。

この記事を書いた人

SHO KONISHI

記事を通して、皆さんがコーヒーを楽しむお手伝いができればなと思っています。