カッピングでコーヒーの風味を感じてみませんか 後編
COLUMN 2018.07.30
前回は、生産国・消費国で行われるカッピングの目的やスペシャルティコーヒーカッピングの方式などについてご説明させていただきました。
詳しくはこちらの記事で
→ カッピングでコーヒーの風味を感じてみませんか 前編
後編である今回は、カッピングの手順や、カッピングを取得することで得られることなどを中心にお話していきたいと思います。
LIST OF CONTENTS
簡略化したカッピング方法
【カッピングに必要なもの】
・コーヒー豆(約10g)
・お湯を入れる容器
・沸騰したてのお湯(コーヒー豆10gに対して180cc程度)
・カッピングスプーン
カッピングのために最低限必要なのは上記のみです。
カッピングスプーンはスープスプーンやレンゲ、大きめのスプーンなど、ご家庭にあるもので代用できます。
お湯を入れる容器は紙コップでも大丈夫です。
【カッピングの流れ】
①コーヒー豆を挽いて容器に入れ、香りを確かめます。
容器を少し揺らすと、より効果的にコーヒーの香りを確認できます。
②熱湯を注ぎ、4分ほど放置します。
待っている間に香りを確かめると、お湯に浸したことで粉だけの時とは異なる香りを楽しむことができます。
③4分後、上層に残ったコーヒーの粉をスプーンで崩し、香りを確かめます。
④表面に浮いている粉やアクを取り除き、飲めるくらいの温度になるまで待ちます
⑤適温になったコーヒーをすくい、味わいます。
容器の底には沈殿したコーヒーの粉が溜まっているので、できるだけ表面のコーヒーを吸い込むようにして味わいます。飲むというより吸い込むように意識することで、コーヒーの味を感じやすくなります。
⑥コーヒーがやや冷めた時、冷めた時と、温度が変わる毎に繰り返しテイスティングを行い、温度と共に変化していくコーヒーの味わいを確認します。
ざっくりとした流れとしては、
コーヒーの粉に熱湯を注ぎ、4分後に表面のコーヒーをすくって味わうという流れです。
正しいカッピングを習得するために
カッピングを一度行えばすぐにコーヒーの味わいがわかるようになるわけではありません。
色んなコーヒーのカッピングを何度も繰り返して行うことで少しずつコーヒーの味わいがわかるようになります。
また、自分だけでカッピングを行い続けると、だんだん自分だけの風味の捉え方になってしまうことがあります。
他の人と風味に対する意見を共有しながらカッピングを行うことが正しいカッピングを習得することへの近道だと思います。
カッピングをマスターすると
カッピングをマスターすると、コーヒー豆の風味の特徴がわかるようになります。
カッピングが得意な人の中には、ブラインドでカッピングを行い、このコーヒーはこんな特徴があるから、この国のこの規格のコーヒーだなと分かる人もいます。
カッピングを習得すればドリップやエスプレッソなどの抽出にも役立ちます。
抽出の前にカッピングをすることで、「このコーヒーは爽やかな酸味があるコーヒーだからそれを楽しみたい」という風に事前に抽出したい味のイメージができます。
その後、コーヒーを淹れると、「カッピングでは感じられた酸味が感じられず、嫌な渋味が感じられる」とわかり、挽き目や温度などを調整することで、次からはより良い抽出を行うことができます。
いかがだったでしょうか。
カッピングを覚えることで、コーヒーの味の奥深さを感じ取ることができるようになり、
自分好みのコーヒーを見つかるのに役立つことと思います。
自分一人ではうまくカッピングができるか不安・・・、という人でも、コーヒーショップやイベントでカッピングを行う機会も増えてきているのでぜひ一度体験してみてください。
たくさんの人とたくさんのコーヒーをカッピングして、コーヒーの色んな味わいを楽しんでみてくださいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
皆さんがコーヒーを楽しんでくださることを願っています。