第3回COFFEE CITY FESTIVALも無事終了!イベントレポートにたっぷりの写真を添えて。
EVENT 2022.11.30
2022年11月19日(土)~11月23日(水・祝)という5日間の日程で、第3回COFFEE CITY FESTIVALは執り行われました。
私が取材に行ったのは最終日だったので売り切れの店舗もあったのですが、それほどに、どこのロースターさんも人気で、北海道のコーヒーラバーが集結してくれたのだなと思うととても嬉しかったです。
今回は諸般の事情でボランティア参加はせず取材にだけ行ったので、お客様としていらっしゃってくださった皆さんと同じ目線でのイベントレポートとなっています。
やっぱりボランティア参加もした方がイベントを内側から見たレポート記事が書けるので、次回開催時はまたボランティアとしても参加しようと心に決めました。
それでは、写真たっぷりのイベントレポートをご覧ください。
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会場は狭くなったものの、熱気は変わらず
見てください、この人、人、人。
今回からコーヒーシティフェスティバルは札幌PARCO7階の「スペース7」という会場での開催だったのですが、たくさんのお客様が集まってくださいました。
けれど会場内は混み合ってきた時間帯でも狭すぎるというほどではなく、きちんとブースを見て回れるくらいの余裕はありましたよ。
たまにロースターさんの抽出待ちなどでブース前に人が溜まってしまうタイミングもありましたが、少し待てばお話しを聞いたりコーヒーを買ったりすることができました。
今回のコーヒーシティフェスは試飲チケットとチラシがこのように一体になっていて、とてもオシャレでした。
裏面が参加ロースターさんの一覧になっていて、私はどんなロースターさんがいらっしゃるか頭に入っていましたが、会場でお店を見ながら確認する人にはとても役立ったと思います。
会場入ってすぐのブース、THE RELAY satelliteでは今回はコーヒー器具の販売に加えて、THE RELAY店舗でも販売している道外ロースターさんのコーヒー豆の販売も行われていました。
ブースにたくさんの器具とコーヒー豆が並んでいて、圧巻の光景でした。
THE RELAY satelliteさんには、私も気になるコーヒー器具の使い方を教えてもらいました。
ずっと買おうか悩んでいたカリタウェーブの大きいペーパーも買えて、コーヒーライフがいっそう充実しそうです。
今回初出店だったコタローコーヒーロースターさんでは、他に本業を持っている中で、小さな焙煎機を使って一生懸命コーヒーを焙煎しているお話を伺えてとてもじーんとしました。
催事のためにたくさん豆を焼かなければならなくて、本業が終わってから豆を焼き、休日も豆を焼き……。
コーヒーシティフェスにはフル日程で参加してくださいましたが、それも有給休暇を使っての参加とのこと。ありがたいです。
思いがけずライターのお仕事の話もできて、楽しいブースでした。
みんな大好きモノカヌレさんは今回は冷凍販売でのご出店。
ブースに店員さんはいらっしゃいませんでしたが、カヌレの説明の紙や解凍方法の紙が置かれていたので、迷うことなく購入することができました。
カヌレ、めちゃくちゃおいしかったです。
夏のコーヒーシティフェスでは焼き菓子のお店がなかったのが個人的には残念で、こうしてコーヒーに合う焼き菓子の店舗が1店舗でも出店してくださっていると、とてもほっこりします。
コーヒーシティフェスティバルではお馴染みMisaki coffee & roasteryさんでもドリップバッグと焼き菓子のセットを販売していて、思わず購入してしまいました。
焼き菓子の方は、SHIMASHIMA BAKEさん(Instagram)という店舗のないベイクショップのものだそうです。
こういうセット販売が手に取りやすくて嬉しいのですよねぇ。
出店日は19日~20日のみだった米粉のおやつと焙煎珈琲101さんも、米粉のおやつが初日で完売してしまったと伺いました。
コーヒーラバーは焼き菓子ラバーでもあること間違いなし、ですね。
仙台ロースターさんたちも大盛況
私は最終日にしか伺えなかったので全てのロースターさんに会うことはできなかったのですが、最終日も仙台ブースは大盛況でした。
デカフェ専門店のフミヅキコーヒーさんはなんと売り切れ。
世の中多くのコーヒー専門店がデカフェは置いていても1種類、というような状況の中、デカフェのスペシャルティコーヒーに絞ったフミヅキコーヒーさんは、「カフェインは摂れないけどコーヒーは飲みたい」という方たちの需要を一身に浴びたようです。
特にメキシコのマウンテンウォータープロセスのデカフェがおいしかったと、仲良しのボランティアスタッフさんから伺いました。
フミヅキコーヒーさんはオンラインショップもありますので、買い損ねた方はオンラインで購入するのも良さそうですね。
通常のコーヒー生豆とデカフェの生豆の違いを展示してくださっていてとても興味深かったり、
デカフェのコーヒーの作り方について解説した紙を置いてくださっていたり、すごく勉強にもなるブースでした。
コーヒーラバーの方の中にはデカフェのプロセスについても詳しい方が時々いらっしゃってすごいなと思っていたのですが、今まで体系立てて学ぶ機会がなかったので、この解説はとても助かりました!
デカフェについてもっと詳しく知ってみたいと思いました。
Kultur coffee roastersさんはバッチバチの浅煎りのお店でした。
私が会場を回っている間にちょうど売り切れたような気配があって、5日間、うまい具合にお店を回されていたなぁと感心しています。
抽出の様子も拝見させていただきました。
高温で蒸らして、かなり念入りに撹拌されていました。
「全く同じ色のORIGAMI Air持っています」なんてお話ししながら待っていたらコーヒーの出来上がり。
淹れたてを試飲させていただけました。
私が飲んだのはグアテマラだったのですが、グアテマラらしい土台の上に、弾けるような果実みが乗っかってとってもジューシーなコーヒーでした。
ケヤキコーヒーさんは、コマンダンテとエアロプレスを持ち込んでの参戦です。
実はケヤキコーヒーの小原さんは、2019年のJAC(ジャパン・エアロプレス・チャンピオンシップ)の優勝者で、世界大会にも出場された経験があります。
そんなプロが淹れるエアロプレスを試飲できるなんて、贅沢なブース……。
ケヤキコーヒーさんは、のちほどドリップ体験の項目でもご紹介させていただきますね。
SPARK COFFEE ROASTERSさんはフェス限定のセットも販売されていて、こういうのが堪らないんだよなぁって購買意欲をそそられました。
セット販売っておすすめの豆だったり味わいの違うブレンド同士だったりで、そのお店の「間違いなくおいしいもの」をセットにしてくださっているから安心して購入できますよね。
Bal Musetteさんはちょうどお写真を撮りたいなと思った時に混んでしまって、しばらく待ったロースターさんでした。
96年からお店をされていて、スペシャルティコーヒー界でも老舗の名店。
スターバックスのリザーブ店で使用されている「クローバー」という抽出機械をスターバックスよりも先に導入し、スターバックスの方がおいしい淹れ方を教わりに来たという偉業の持ち主です。
コーヒーについてとても詳しく、お話しを聞けば聞くほど楽しい店主さん。
もっと長居したかったブースでした。
最終日にはいらっしゃらなかったNeyi coffee roasters&darestoreさんは、どちらのブランドのコーヒーもおいしかったそうで、一人で2ブランド頑張って回していらっしゃる様子を見たかったなぁ、ボランティアとしてもお手伝いしたかったなぁと口惜しくてなりません。
お借りした写真に写っているのはNeyi coffee roastersのロゴマークですが、とても可愛らしいですね。
こんな風に大きなカップになみなみと注いでたっぷり飲みたくなるようなおいしいコーヒーのお店なのかなと思うと、機会があれば仙台まで行って飲んでみたいくらいです。
ドリップ体験が想像以上に楽しかった
さて、第3回となるコーヒーシティフェスティバルでは、初めて「ドリップ体験」が開催されました。
各回定員は4~5名で、さまざまなロースターさんからドリップの方法を教えてもらえる特別な機会。
私は運の良いことに、ケヤキコーヒーさんの回に参加しやすい時間帯に会場に居たので、参加してきました。
まずは小原さんのお手本から。
私はエアロプレスを触るのも初めて、淹れ方も知らなかったので、前のめりで話を聞いていました。
専用のフィルターはセットして、軽くリンスをします。
使用するコーヒー粉は15g。
ドリップスケールで丁寧に測ります。
エアロプレスを回しながら粉全体にお湯を注ぎます。
120cc注いだら、撹拌の棒で10回ほど優しく混ぜます。
蓋を閉めて、1分待ちます。
逆さにすると零れてしまうので、サーバーを逆さにして被せてからエアロプレスごとひっくり返します。
力を入れて空気圧で抽出します。
エアロプレスから「プシュ」と音がしたら、抽出が終わった合図です。
70~80ml加水して、全体をよく混ぜたら出来上がりです。
プロの淹れたコーヒーをまず飲ませていただきましたが、とてもおいしかったです。
圧力をかけて抽出されるのでコーヒーの成分がよく出ていて、スペシャルティコーヒーらしい風味の複雑さや、浅い焙煎度ならではの果実みが感じられました。
お手本のコーヒーを飲んでから、参加者たちも順にドリップをしていきました。
友人がエアロプレス体験中の私の写真を撮ってくれました。
やり方を教わったのに、タイマーをオンにし忘れたり、撹拌をうっかり忘れてしまったりとボロボロな私……。
私のコーヒーはちょっぴり薄い味がしました。
参加者全員のコーヒーをお互いに飲み比べて、おいしいね、おいしいねと言って和やかに抽出体験は終わりました。
最後に小原さんに質問できる時間も設けてもらって、とても楽しい時間でした。
ドリップ体験、スタッフさんは大変かもしれないですが、すっごく楽しかったのでまた次回も開催してほしいです。
ただハンドドリップのやり方を教わるだけかな~と思ったらハンドドリップに限らず各ロースターさんのすごい技術を教えてもらえるので、参加してみると本当に本当に楽しいです!
特に大会チャンピオンクラスの方からドリップを教われるなんて激レアな機会なので、とっっっってもおすすめです!!
お馴染みロースターさんの気合いがすごい
コーヒーシティフェスティバルは3回目にもなりましたので、いつも参加してくださっているお馴染みのロースターさんもいらっしゃいます。
まずは上川から来たキヌバリコーヒーさん。
キヌバリコーヒーさんは11月19日(コーヒーシティフェス初日)にロースタリーカフェをオープンしたばかりなのに、そんな忙しい中でも「シティフェスには出たい」と仰ってくださって、新パッケージのコーヒーやグッズを引っ提げて参戦してくださいました。
キヌバリさんにまたご挨拶ができて嬉しかったです。
キヌバリさんにはこれからもコーヒーシティフェスティバルに出続けてほしいです。
それから帯広から来てくださったサワラコーヒーさん。
勝手に帯広代表を名乗っているところが面白くて愛おしいです。
今回はサワラコーヒーのトレードマーク、コアラちゃんをあしらったグッズもたくさん持ってきてくださって、コーヒー以外のアイテムもたくさん売れていました。
私もキーホルダーを購入したんですよ。
コーヒーシティフェス開催中、PARCO内にある楽器屋さんでベースを買ってブースに置いたりと何故か自由人ぶりを見せていたサワラさん……。
実は天然なのかな、ということが判明した今回の出店でもありました。
サワラコーヒーさんの優しい笑顔にいつも癒やされているので、また札幌に来てくれる日を心待ちにしています。
サワラコーヒーさんのお隣は、苫小牧市からいらっしゃったISHIBASHI COFFEEさん。
前回はスペシャルティ枠での参加でしたが、今回はルーキー枠での参加です。
実店舗のカフェと同様にかちっとしたシャツで参戦されていますが、堅苦しい方ではなく、お隣のサワラコーヒーさんとは和気あいあいとされていました。
苫小牧市の実店舗ではジャズ音楽が流れて、常時10種類近くものコーヒー豆を取り扱っているのだとか。
コーヒーに対するこだわり、知識は他のロースターさんにもひけを取らない、信頼できるロースターさんの一人です。
Rain coffee roasteryさんはいつもお馴染み、おいしいパウンドケーキも持ってきてくださっていて、今回も大人気でした。
Rainさんといえばパウンドケーキというイメージの方も多いかもしれませんが、スペシャルティコーヒーもとってもおいしいのですよ。
今回は気のせいかもしれませんが、シングルオリジンのスペシャルティコーヒーの銘柄が増えていたように感じました。
これからもRainさんのコーヒーが人気になってくれたらいいなぁと思っています。
琴似のCoffee LAB.さんは、いつもフェス限定ブレンドのスペシャルティコーヒーを持ってきてくださるのですが、今回はフェス限定ブレンドを2種類ご用意してくださいました!
いつものがイエロー、ちょっと深煎り寄りなのがネイビーだそうです。
イエローは
・ペルー ホープ 中煎り
・エチオピア TadeGG農園 浅煎り
・ガテマラ ファンシー 深煎り
のブレンド。
ネイビーは
・ガテマラ ファンシー 深煎り
・ペルー ホープ 中煎り
・マンデリン アチェ 深煎り
のブレンドでした。
ブレンドの中身を表示してくださっているのも、味を想像しやすくて親切ですよね。
Coffee LAB.さんのドリップバッグはおいしくて飲みやすくて、フェスの度に買い込んでは「ハンドドリップは手間だな……」と感じるときに愛用しています。
手軽に淹れられるのが良いですよね。
今回が2回目の参加となるC-Originさんは、なんと東ティモールに留学に行った時の写真を放映していました。
これが見応えたっぷりで、東ティモールってどんな国なんだろう、どういう風景が広がっていて、どんな風にコーヒーを生産しているのだろうというのがとてもよくわかりました。
そもそも東ティモールのスペシャルティコーヒーを取り扱っているお店ってなかなか見かけないのですよね。
少し馴染みの薄い東ティモールのコーヒーが、ちょっと身近に感じられるようになるのがC-Originさんのブースでした。
若いエネルギーが迸る、ルーキー枠だけれどコーヒー歴は長い店主の薮内さん。
お話を聞くととても親切で、フレッシュで可愛らしくて、コーヒーにとっても詳しいので、次回以降のコーヒーシティフェスでもぜひお話ししてみてほしいロースターさんの一人です。
C-Originの薮内さんは、コーヒーヲタクでも記事を書いていただいたことがあります。
東ティモールに留学していた頃のリアルタイムな話が書かれています。
若く、情熱に溢れた彼の文章もぜひ読んでみてください。
⇒【コーヒー高校生、札幌から始めます。】
⇒【【コーヒー高校生第2回】コーヒーをつくる国で、何を得た?】
goetheのインストアライブはしっとりとしながら盛り上がっていました。
第3回コーヒーシティフェスティバルは、ドリップ体験の他にもうひとつ新たな試みが行われていました。
それが「コーヒーに合う音楽」を楽しめるインストアライブです。
札幌を拠点に活動するバンドgoetheさんをお呼びし、11月22日20時~の日程でインストアライブが行われました。
goethe(ゲーテ)
goetheは、2020年結成。 樋口太一(vo.gt)、永江碧斗(key)、加藤拓人(ba.gt)で結成され、その後相蘇勇作(dr)を迎えた4人で札幌を中心に活動している。 R&Bやソウル、ジャズ、ファンク、ロックなどのエッセンスを折り混ぜ日本語の響きで昇華させた、どこか不思議で心地いいサウンドが持ち味。
Instagram / YouTube
私自身はライブを鑑賞していないものの、ロースターさんや参加者さんのお写真から、会場のしっとりした雰囲気を味わうことができました。
goetheさんの音楽はしっとりと落ち着いていて、夜のコーヒータイムにぴったりです。
甘くやわらかいキーボードの音色。
ぽろりぽろりと優しく落とされるようなボーカルの歌声。
ライブ中は「一部の」ロースターさんは営業をします、とのことでしたが、皆さんの投稿されていたお写真を見るに、かなりのロースターさんがgoetheさんのライブに聴き入っていたご様子。
コーヒーに合う音楽、コーヒーに合う歌声ってこういうのを言うんだな、と思わず納得した方も多かったと思います。
goetheさんの楽曲「熱りが冷めやらぬうちに」のMUSIC VIDEOでは、森彦本店さんが舞台として登場します。
YouTubeに投稿されているgoetheさんの楽曲の中でも、一番コーヒーに合う音楽はこの曲だと個人的には思います。
ぜひご自宅でも、goetheさんの音楽を聴きながらコーヒーを飲んでみてください。
少し冷めた、深煎りのコーヒーが特に合うと思います。
⇒MV「熱りが冷めやらぬうちに」
今回もたくさんのお客様に愛されて、無事コーヒーシティフェスティバルを終えることができました。
イベントも3回目になって、「成熟してきた感じがあるね」と仰ってくださったロースターさんもいらっしゃいました。
準備をするロースターさんやスタッフさんたちはきっとすごく大変な思いもされているでしょうに、笑顔で私たちにコーヒーを振る舞ってくださって、本当にありがたいなと思います。
残念ながら全日程の参加は難しかったロースターさんもいらっしゃって、お会いしたかったなぁと口惜しくてたまりません。
ご夫婦で参加されていたほのぼの温かな雰囲気の十四堂珈琲さんは、初日でコーヒー豆が完売して追加で焙煎してくださったのだとか。ありがたいことですね。
参加できなかった日程のお話も、他の参加者さんから伺うととても楽しいです。
ルワンダの豆を中心に扱うDEER COFFEE ROASTERYさんには、友達が「買いたかった。絶対に通販する」と息巻いていました。
鹿のシンプルなロゴマークに洗練された印象を受けるDEER COFFEE ROASTERYさん。
また機会があれば、何故ルワンダを選んだのか、ルワンダへのこだわりなどを伺ってみたいです。
ほんの少し前まではマルシェしかなかった札幌のコーヒー催事。
それが今では、定期的に開催されるコーヒーシティフェスティバルやヒュッゲ(第2回あるのかな?)も行われるようになって、札幌のコーヒー界がどんどん熱くなっているのを感じます。
もっともっとスペシャルティコーヒーを愛してほしい。
みんなついてこれるかな? なんてたまに後ろを振り返ったりしつつ、それぞれの催事に足を運んだり、記事を書いたりしています。
これからももっともっと、コーヒーを愛する人たちの熱気を感じたいです。
次回のCOFFEE CITY FESTIVALも楽しみにしていてください。