【OGAWA COFFEE LABORATORY/東京都 世田谷区】京都発、珈琲の味わいの先にある体験価値とコミュニティを創造していく「小川珈琲」旗艦店

【OGAWA COFFEE LABORATORY/東京都 世田谷区】京都発、珈琲の味わいの先にある体験価値とコミュニティを創造していく「小川珈琲」旗艦店

SPECIAL 2021.07.06

東京都世田谷区にある桜新町。

ここは関東で最初の計画住宅地として大正時代に開発された由緒ある住宅街。

小川珈琲の本店がある京都市右京区もまた、昔から人々が根付き、昔から変わらず穏やかな暮らしが今も息づく街です。
今回の東京旗艦店に桜新町を選んだ理由には同じような人々の生活があったからだそう。

1952年に創業して以来、長く京都の土地に根付く小川珈琲がOGAWA COFFEE LABORATORYに込めた想いは、
珈琲の味わいの先にある体験価値とコミュニティを創造していくためのオープンイノベーションの場にすること。

今回、ジャパンラテアートチャンピオンシップ2017で最年少チャンピオンに輝いた経歴をもつ
衛藤匠吾(えとう しょうご)バリスタにお話を伺いました。

撮影:伊藤 徹也

衛藤さんがコーヒーの業界に入ったきっかけを教えてください。

高校卒業まではスポーツに専念していたため、将来のことはあまり考えていませんでした。
インターネットで仕事を探していた時、たまたまラテアートを見つけ、面白そうだなと思ったのがそもそもの始まりでした。
親の影響でコーヒーが好きだったことと、絵を見るのが好きだったということもあり、ラテアートにはその両方の要素があると感じました。
そこから専門学校の体験入学に行き、即入学を決意しました。

ご両親がコーヒー好きだったことから影響されたと先ほど言われていましたが、ご両親は自宅でドリップなどされていたんでしょうか?

いえ、実はインスタントコーヒーや缶コーヒーを飲むくらいでした・・・。
缶コーヒーの最後の一口をくれることがたまにあり、そこからカフェオレを飲むようになり、そのうちブラックコーヒーも飲めるようになっていきました。

そんな始まりだったのですね!
高校卒業するにあたって、そのまま大学に行くよりは手に職をつけたいという内容の記事を拝見しました。

そうですね、一つのことに集中して何かをすることが好きだったので、どうせなら専門的に何か学べる学校にしようと思ったのが理由です。

実際に専門学校に通ってみてどうでしたか?

入学してすぐに飲んだエスプレッソは正直、めちゃくちゃまずいと思いました・・・!

ですが、勉強していくうちにだんだんとコーヒーって面白いなと感じるようになり、1年生の中頃にはどんどんのめりこんでいきました。
もっと知りたい、もっと上手になりたいって思うようになっていましたね。

その頃にはまずいと思ったエスプレッソの味は美味しく感じるようになっていましたか?

そうですね。味がわからないなりに、どれが美味しいだろうと探りながら、だんだんと美味しさが分かってきたという感じでした。

撮影:伊藤 徹也

学生の頃からコーヒーと関わってきて大会に出られたりとされていますが、モチベーションをキープするコツなどはありますか?

モチベーションがキープできている理由は単純で、周りにも仲間がいたからだと思います。
ひとりぼっちだったらきっと大変でした・・・。
専門学校の時は同期の仲間、会社に入社してからは大会に出ている方、周りにコーヒーを頑張っている方たちがたくさんいたので、その点モチベーションは維持しやすかったと思います。

ありがとうございます。23歳の時に国内大会で最年少優勝したという経歴がありますが、他の大会出場経験のある方にインタビューした際、本番までの期間が本当に辛くて何度もやめたくなるような孤独な戦いがあったと伺ったのですが、そういったことはありましたか?

学生の時は無我夢中でした。
会社となると、組織としてどう取り組むかや、大事なのはスケジュール管理だということを吉川チーフバチスタから教えていただきました。
まずはわからないなりにそれを行うというところからはじめましたね。
その中で自分で復習を組めるようになって、孤独な戦いも乗り越えていけたのかなと思います。

撮影:伊藤 徹也

会社のバックアップを受けながら、一緒に社内で競う相手もいる状況で取り組めるのは良いですね。

そうですね、先ほどのモチベーションの話にも繋がってくると思います。

とはいえ、当時はまだ23歳。
まだまだ仕事は完璧ではないし、世間も知らないままチャンピオンになってしまったので、そこから周りの方たちに支えて頂いて、チャンピオンになってからの立場の活かし方など教えてもらいました。

ありがとうございます。次に、なぜこの場所にOGAWA COFFEE LABORATORYを開こうと思ったのでしょうか?

珈琲を嗜好品ではなく、日常にとってかけがえのないものにすることが私たちの願いなので。
珈琲文化を未来に残していくこと。そのためにも、持っているスキルをオープンイノベーションとして多くの人に伝え、一緒に新しい価値を見出す必要があると感じたんです。
いずれはこういった活動を世界中に広げていくため、まずは日本での認知度アップ・発信力が必要だったという理由もあります。コロナで延期になってしまいましたがオリンピックの開催も控えている日本を代表する都市、発信力のある土地という側面もあり、東京に出店しました。

ありがとうございます。先ほどの質問に続くんですが、店名の由来を教えていただけますか?

ラボラトリーを直訳すると研究所という意味になります。
コーヒーの研究所ですね。
東京旗艦店第一号店という位置付けで桜新町にオープンしました。
ここにはバリスタのトレーニングスペースやシェアローストが出来る焙煎機があります。
他の店にはない2つの設備があり、さらに、料理は外部のシェフを呼んで定期的にメニュー開発などもしています。

今の時代、物質的なモノの価値は内面的な価値になり、コトの価値へ変わってきています。
コトの価値の次は「コト付きモノ」に変化していく。
「美味しいコーヒーを」という考え方が、コンセプトではなく、モノにしっかりコトを付けた「コト付きモノ」を提案し人々を幸せにすることを生み出し実店舗で表現したいと考えました。
「オープンイノベーション」
自分たちの考えを持つ事は当然ですが、自分たちの考え方だけで進むのではなく、自分たち以外の出来るだけ多くの人達と関わりながら、コーヒーの価値を伝えていきたい。
コト付きモノの提供とオープンイノベーションを提供する場所としてLABORATORYの名前に至った思いはあります。

撮影:伊藤 徹也

ありがとうございます!
HPを拝見したのですが、シェアロースターは未経験者でもはじめに講習を受ければ誰でも使用ができるという内容で、入口が入りやすくてとてもいいなと感じました!
そういう場所があるだけで、誰もが焙煎を始めるきっかけにもなるなと。

そうですね、一般の方でも気に入ってくださり、何度もリピートしてくださる方もいらっしゃいますよ。
生豆を持っていない方には当店の生豆を購入していただけますし、持ち込みも可能です。
1時間で2バッチほど焼けます。

撮影:伊藤 徹也

ありがとうございます。
次にカフェのコンセプトを教えてください。

「街の人びとの暮らしと日常に寄り添いながら、京都に根付くおもてなしの心を大切に珈琲の味わいの先にある体験価値とコミュニティを創造するオープンイノベーションの場。」
というのがコンセプトとしてありますが、現場の声として補足でお話させていただきます。

当店は回転数やオペレーション重視ではなく、一人一人のお客様にしっかりと時間を使い、受け持ったお客様には最初の受け答えから最後の提供までを一人のバリスタが担うマンツーマンの接客をしています。
店内に入ってすぐのカウンターにバリスタが3人並んでいまして、一人につき一組のお客様。
一度に最大3組までしか接客ができません。時間にすると一人あたり10〜15分と長めです。
1組にかける時間が長いので、列になってお待ち頂く事が多いのですが、その分コーヒー体験の時間を満足していただけるような内容になっています。

また、初回のご来店の際にアプリの登録をして頂くので、2回目以降のお客様には前回の履歴を見ながら会話もできます。
カウンターに座って頂いてからメニューのご提案、抽出、提供まで完結出来るスタイルになっています。

(同席されていた先輩バリスタであり、現在販促課の遊免(ゆうめん)さんからのコメント)

お店に来て頂くメリットを体現することを重要に考えています。今は物が溢れていて、インターネットである程度物が揃えられる時代。
じゃあ実店舗に行くメリットは?という部分をコーヒーを通して表現したときに、重きを置くオペレーションがあの形になったのかなと思います。
衛藤が言ったように、単純に売上の話だけでいうと、早いに越したことはないんです。
でもせっかく来て頂いた時に、美味しいというのは当然で、美味しいの先にあるストーリーやラボラトリーに来ていただいた時間・価値をより感じていただきたいなという想いがあります。

すごく素敵だなと思います・・・。次になぜこの場所にしようと思ったのでしょうか?

私たち「小川珈琲」の願いは“珈琲を嗜好品ではなく、日常にとってかけがえのないものにすること”です。
店舗を構える基準に地域に根差す、暮らしに溶け込むという場所が必要でした。
桜新町は、関東で最初の計画住宅地として大正時代に開発された由緒ある住宅街であり、昔と変わらない穏やかな暮らしが今も息づく街というところが決め手になりました。

次にお店のPRをお願いします。

当店はコーヒーが常時21種類以上あります。
飲み方はミルクビバレッジだけで4種類。
ドリップはエアロプレスやKalita201などの抽出器具から選べます。
エスプレッソメーニューも含めると一つのコーヒー豆から数種類の飲み方が選択できるようになっています。

私だったらこんなにメニューが豊富だと決められないと思います・・・!

そういったお客様には私たちが会話の中でしっかりとアテンドしてきますのでご安心ください!

それは嬉しいです・・・!
ドリンクメニューだけではなくモーニング、ランチ、ディナーなど時間毎のメニューも豊富ですよね。
そのほかにもコーヒーカクテルなどもご提供されているので一度では楽しみきれないところも魅力の一つなのかなと感じました。

そうですね、こだわりのメニューが豊富なところが当店の魅力だと思っています。

ありがとうございます。
そのほかにも素敵だなと思ったのが、フレーバーコンパスです。
21種類ほどあるコーヒーの味の特徴がイメージとしてではなく表で可視化できる点が、お客さまからしてもわかりやすく選びやすいのではないかと思いました。

そのフレーバーコンパスと連動していると思うのですが、コーヒー豆のディスクリプションカードを頂けるのも、その時飲んだコーヒーの記憶が記録として手元に残るのがとても良いなと。

好きな方はコレクションもできますよね!

(遊免さん)
実はコレクション用のカードホルダーも販売しているんですよ!

実際にカードのコメントは衛藤と、弊社の吉川というラテアート世界一のバリスタと、コーヒー鑑定士の3人がコメントを考えてくれています。
表現もよくあるテイスト表現ではなく、飲んでいただくお客様に向けてあまり飾らないというところを意識しています。

撮影:伊藤 徹也

お店の情報で蔵をシンボルにしているというのを拝見したのですが、こだわりがあれば教えて頂けますか?

店舗の中心にある蔵はコーヒーの貯蔵庫になっていまして、全てのコーヒーをここで保管しています。
蔵の中には空調があり、コーヒーの低温管理をするために18〜19℃くらいに設定しています。コーヒーが劣化しないためですね。
外から見てもコーヒーの貯蔵庫が見えるようになっています。

京都の西陣織というのがありまして、お客様にオーダーされたものを一度裏に取りに行き、一点ものの西陣織を持ってくるというのを元のアイディアにしています。
お客様からオーダーされたコーヒーを蔵の中に取りに行く。そして目の前で計量、グラインド、抽出をする。というアプローチになっています。

とても面白いアプローチですね。これを考えられたのはどなたなんでしょうか?

当社の常務取締役である宇田吉範が、この店舗のエグゼクティブプロデューサーを務めました。
コーヒーバイヤー、そしてOGAWA COFFEE USAのCOEとして、普段はアメリカボストンにいます。

ありがとうございます!このような体験型のコンセプトのお店は北海道にはなかなかないのでラボラトリーさんに行きたくなりました!

さいごに、衛藤さんにとってコーヒーとはどんなものかお聞かせ頂けますか?

私はコーヒー業界以外で仕事したことがなくて、経験の偏りがあるんですが、その中でコーヒー業界に携わっていて感じるのは「ありがとう」をこんなにたくさん言っていただける仕事ってなかなかないのではと思っています。
1日のなかで「美味しかったよ」とか「ごちそうさま」とか「ありがとう」など言ってもらえるのは、日常になると当たり前になりがちですが、これってすごく幸せなことなんじゃないかって。

コーヒーというよりは飲食業界のくくりの話になってしまうかもしれないですけど・・・最近改めてそう感じます。
自分の中ではコーヒーはとても難しいもの、という認識があるので、求めることをやろうと思うと壁にぶち当たるるんですけど、そういうのが楽しいなと思うところもあります。
突き詰めるという面白さがあるのかなと思っています。

撮影:伊藤 徹也

 

インタビューを通して感じたのは、私たちTHE RELAYは色々なロースターさまのストーリーや想い、コーヒーの美味しさを伝えていくということをやっていますが、
OGAWA COFFEE LABORATORYさんは自社のコーヒーの美味しさや農園から提供までのストーリーや想いを伝えるということをされていて、共感だらけの1時間でした。

お客様にコーヒーを体験して頂く価値という部分もとても大きく頷ける部分がありました。

撮影:伊藤 徹也

そんなOGAWA COFFEE LABORATORYさんのコーヒーはTHE RELAYにて、7月末まで店内ドリンク提供いたします!

コーヒー豆は9月末までお取り扱いしています。

実際にTHE RELAYで味わって頂き、好みの味を見つけてくださいね!

THE RELAYのInstagramアカウントでは、お取り扱いのコーヒー豆の情報やインスタライブの様子も随時更新されますので
こちらも是非チェックしてください!

 

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INFORMATION

店舗名 OGAWA COFFEE LABORATORY
住所 東京都世田谷区新町3-23-8 エスカリエ桜新町 1階
TEL/MAIL 03 6413 5252
WEB WEB Instagram Facebook
営業時間 2021年6月21日~当面の間

7:00~20:00(ラストオーダー19:30)

※アルコール類の提供は11:00~19:00まで。

※シェアードロースティングのスタートアップセミナーの新規受付を中止いたします。

なお、シェアードロースティングのご利用は13:00~18:00の時間で承ります。
定休日 年中無休
焙煎機 Loring S7 Nighthawk
エリア 東京 世田谷区
豆の販売 あり

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この記事を書いた人

MIKU FUKAZAWA

コーヒーに片想いしています。いつか近しい関係になれますように。
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