【THE COFFEESHOP/東京】シンプルに、美味しいコーヒーを届ける

【THE COFFEESHOP/東京】シンプルに、美味しいコーヒーを届ける

SPECIAL 2021.07.29

東京都渋谷区。ぱっと聞くととても賑やかな雰囲気を感じる地名ながらも、

「THE COFFEESHOP (ザ コーヒーショップ)」があるのは住宅街が続き時間がゆったりと流れるようなエリア。

地域に根ざした焙煎所にしたかったという想いが伝わってきます。

 

そして何よりも目立つのは「THE COFFEESHOP」というひときわシンプルな店名。

シンプルだからこそ一番難しい、「美味しいコーヒーを届けること」に対し

真っ直ぐ向き合い続けている、THE COFFEESHOP 店長の萩原(はぎわら)さんにお話を伺いました!

THE COFFEESHOP

Photo by Kenichi Aikawa

萩原さんがコーヒー業界に入られたのはいつ頃ですか?

コーヒーだけを扱っているわけではないですが、もともとは新卒でプロントに入社したのが始まりです。ご存知のようにプロントはコーヒーのほかに、料理やお酒も扱うお店です。ここで店長業務や企画・店舗開発など飲食店として幅広い業務を経験しました。

そこからどのようにスペシャルティコーヒーと出会ったのでしょう?

プロントで働いていた頃、新業態の立ち上げに関わる機会がありまして。それが”ハンドドリップが主体の、よりコーヒーにフォーカスした店舗”でした。そこでスペシャルティコーヒーという存在と出会い、より深く知りたいと思ったのがきっかけですね。

スペシャルティコーヒーのどんな部分に魅力を感じましたか?

純粋に美味しいと思ったのが一番かなと思います。

それまで思っていた苦くて濃いコーヒーの印象と違い、酸味やフルーティさという味わいに出会い、面白いなと感じました。
ほかにも生産者との関わりなど、文化的な奥行きがあることも素晴らしいな、もっと知りたいなと感じるポイントでしたね。

確かに・・・初めて飲んだ時の衝撃や感動は私も忘れられないです。
萩原さんはスペシャルティコーヒーに出会い、それを消費者としてではなく、伝える側になりたいと思われたんですね。

そうですね。本質的に良いものや、自分が良い・美味しいと思うものを仕事にできたら良いなと思いました。

それから本当にいろいろなコーヒーショップで多様なコーヒーを飲む中で、このお店(THE COFFEESHOP)と出会って。その場ですぐスタッフ募集をしていないか伺ったのが始まりで、今に至ります。

その場で!すごい行動力ですね。
そこから店長というポジションに至るまではどういった経緯があったんですか?

実は店長として採用していただいたんです。
前任の方が抜けられるタイミングと重なって。自分は店長業務やお店のマネージングに携わっていたので、そういった経験も活かせるなと思いました。タイミングが良かったんですね(笑)

その時点ではスペシャルティコーヒーについての知識がまだまだという状態だったので、お店で教えてもらうほかにセミナーへ通ったりもして勉強しました。初め焙煎はしていなかったんですが、焙煎士の方が抜けるというタイミングで焙煎も始めて。やりたい気持ちはあったので、これもタイミングが良かったんだな、と思います。

2018年にはローストマスターズのチームチャレンジで優勝されていたり、競技会にも積極的にご参加されている印象ですが
競技会に参加することで、仕事やコーヒーとの向き合い方にどんな影響がありますか?

競技会、あとはセミナーもですが、こういった場では自分のコーヒーを客観的に評価していただけるのが、普段と大きく違いますね。一緒に働くスタッフとディスカッションをするのが普段ですが、競技会では自分のコーヒーがどういうクオリティでどういうものなのか、全体の中でどういう位置付けにあるのかを知ることができます。
普段では知ることができない部分が分かるというのはすごく大事だと思います。

では、競技会用ではない、普段お客様へ提供されているTHE COFFEESHOPさんのコーヒーにはどのような想いが込められていますか?

お店の入り口近くにも書いてあるんですが、「NO SUGAR BUT SWEET」というのを意識しています。
スペシャルティコーヒーの良いところは色々ありますが、やっぱり"甘さ"があるのが大きなポイントだと思っています。コーヒー本来が持っている甘みを引き出す焙煎・抽出をすることで、砂糖やミルクがなくてもしっかりと甘みを感じるコーヒーをお客さまには体験してほしい。そういった想いでコーヒーを提供しています。

ブラックコーヒーというところにこだわりがあるんですね。

お店には常時10種類以上のラインナップがあって、淹れ方も4種類(フレンチプレス ハンドドリップ エアロプレス アメリカンプレス)から選んでいただいてます。ホットに関してはマグカップも4種類の中から選んでいただいたり。
コーヒー自体のバリエーションはもちろん、組み合わせによる変化も楽しんでいただけると嬉しいです。

もちろん無理はせず、でもできればブラックで飲んでいただきたいというのは創業から変わらない思いです。ユニフォームやブランド全体が黒ベースの色になっているのは、ブラックで飲んでいただきたい、という意味も込められています。

なるほど!10種類は多いですね・・選ぶのが大変、だけど楽しそうです。
THE COFFEESHOPさんといえばWebサイトをはじめインスタグラムやYoutubeなど、コーヒーに関する情報発信がとても充実しているイメージなのですが、これにはどんな理由があるんでしょうか?

それはTHE COFFEESHOPのブランドとしてのコンセプトである、「THE PERFECT COFFEE EXPERIENCE(究極のコーヒー体験)」を実現する方法だから、というのがあります。

スペシャルティコーヒーを表現する上で欠かせないキーワードに「From Seed To Cup(種子から1杯のカップに至るまで)」という言葉があります。”1杯のカップに至るまで”とは、”消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること”であり、スペシャルティコーヒーの定義の一つになっています。

THE COFFEESHOPではお店で提供するコーヒーだけではなく、お客様がご自宅で淹れて飲むコーヒーまでを「From Seed To Cup」と考えています。誰でも自宅で美味しいコーヒーを飲めるという体験をしていただくために、Webやインスタグラム・Youtubeを活用したり、多様なサービスを用意して、コーヒーへの間口を広く提案することを意識しています。
そうしたコーヒーに関してトータルの体験をお届けすることが「From seed to cup」を体感していただくことに繋がると思い、力を入れて取り組んでいます。

なるほど・・!
離れていても同じコーヒーを飲むことができる「コーヒーのシェアリングサービス」や、古くなったコーヒー豆を無償交換する「ビーンズオーバーホールサービス」など、ホームページを見ていて気になるサービスが色々あるなあと思ったのも、そのためだったんですね。
そういったサービスはどういった場面で生まれるんですか?

サービスは毎月のミーティング中の、何気ない会話から生まれることが多いです。
コーヒーのシェアリングサービスも、コロナ禍による”オンライン帰省”が話題になっていた時期に「テレビ電話越しにお互いが同じコーヒーを飲めたら良いのでは?」という何気ないアイディアが発せられたことがきっかけで実現したんです。やろう!となってから、1ヶ月足らずでサービスをリリースしました。

ビーンズオーバーホールサービスに関しても、1ヶ月以上未開封のものは無償で交換しますという、全然聞いたことがないサービスだと思うのですが(笑)、これもコーヒーをできる限り美味しい状態で飲んでいただきたいという思い・コンセプトの「究極のコーヒー体験」を意識したものになっています。

本当に聞いたことがないです・・!

このサービスに関しては、作ったもののありがたいことに(?笑)あまり利用が多くなく、皆さんにコーヒーがちゃんと届いているんだなと少し嬉しくもあります。

THE COFFEESHOPのサービス・コンテンツはスペシャルティコーヒーのことをまだよく知らない方々にもとても分かりやすかったり、必ずしもコーヒーの器具を揃えていなくても楽しめるようになっていたり。逆にコーヒーについてもっと深く知りたいという方も楽しめるようなものがあったりと、
幅広く色んな人が美味しいコーヒーにアクセスしやすいようになっているんだなということが改めて分かりました!

スペシャルティコーヒーという存在をもっと多くの人に知ってほしい、味わってほしいという創業者の思いもそうですし、
私もそうですが、美味しいコーヒーを飲むとちょっと疲れが飛んだり、リラックスできたりしますよね。

いちばんシンプルで、だからこそ難しいことではありますが、「自分が美味しいと思うもの・お客様が美味しいと思うものを提供すること」ができたらいいなと思います。

さいごに、萩原さんにとってはコーヒーとはどういう存在ですか?

いろいろなものにおいてベースになっているのがコーヒーだなと思います。生活のベースにも、仕事のベースにもなっていますね。
毎日口にするコーヒーによって、日々の何気ない生活が少し底上げされる感覚が好きですし、自分たちが提供しているコーヒーが誰かの生活の中でそういった存在になってくれていたらいいなとも思っています。

THE COFFEESHOP

Photo by Kenichi Aikawa

スペシャルティコーヒーを扱っているお店が東京でもまだまだ少なかった頃、

『日本を代表するコーヒーショップにしたい』という思いを込めて、2011年にスタートしたTHE COFFEESHOP。

特別なものというだけではなく、さまざまな人の日常に寄り添って

日々の生活を少し豊かにしてくれるようなコーヒー体験を提供し続けています。

 

THE COFFEESHOPさんのコーヒー豆は9月末まで販売しています!

また、THE RELAYのInstagramアカウントでは、お取り扱いのコーヒー豆の情報やインスタライブの様子も随時更新しています。

とても明るい印象で瑞々しさのあるケニア、リッチな甘みで飲み飽きしないコロンビア、フルーティ&ジューシーなブラジル。
個性の異なる魅力的なTHE COFFEESHOPのコーヒーを、ぜひお試しください!

 

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Daily Coffee Stand / source: https://www.dailycoffeestand.com/

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INFORMATION

店舗名 THE COFFEESHOP
住所 〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷2-22-12
TEL/MAIL 03-6407-1344
WEB WEB Facebook Instagram Twitter
営業時間 9:00-17:00(最新の営業時間はSNSにてご確認ください)
定休日 年中無休
焙煎機 プロバット社 12kg
エリア 東京
豆の販売 あり

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この記事を書いた人

NANAMI HIGUCHI

文章を通してコーヒーにまつわるわくわくの共有ができれば、と思っています。
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