神野喫茶店 × JINNO COFFEE

神野喫茶店 × JINNO COFFEE

SHOP 2019.03.26

北海道中央バスを『新琴似10条6丁目』の停留所で降りるとすぐ近くにあるコーヒー店、神野喫茶店 × JINNO COFFEE
JR新琴似駅から歩くとおよそ10分程の距離にあります。

店主である神野さんと奥さんの手作りだという素敵なステンドグラスがあしらわれた扉を開くと、誰もが気軽にくつろぎたくなるような明るい雰囲気の空間。
店内にはテーブル席の他に小上がり席も用意されていて、幅広いお客さんを受け入れられるつくりになっています。

メニューを見ると、自家焙煎のブレンドコーヒーや人気の名古屋めし、定番のトーストなど豊富な品々が揃います。
「豊富なメニューと明るく憩いの場のような雰囲気が名古屋スタイル。お客様の年齢層が幅広い、誰が来てもくつろいでもらえるような場所にしたいと思って開業したんです。」

そう話してくださったのは名古屋出身の店主、神野 弘康さん。
どのようにしてコーヒー業界に入り、お店を開いたのか。じっくりとお話を伺っていきます。

INTERVIEW have a talk

コーヒー業界に入ったきっかけを教えてください。

元々は東京で映像制作の仕事をしていましたが、お客様の声をもっと身近に感じられる仕事をしたいと考えていました。
ダイレクトにお客様の声を聞ける仕事は何かと考えた時、学生時代に通っていた京都の老舗、イノダコーヒの三条支店で受けたサービスを思い出しました。
当時そこで働いていたのがイノダコーヒの創業者、猪田七郎さんの甥にあたる猪田彰郎さんという方でした。
彰郎さんは学生である僕を子ども扱いせず丁寧に接客をしてくれて、その所作は見惚れるくらい綺麗でした。
そのサービスが強く心に残っていて、イノダコーヒに飛び込みで雇ってくださいとお願いに行きました。
その時面接をしてくれた人事課長さんがすごく粋な考えの持ち主で、素性がわからない僕の前に上着を脱いで現れ、
「上着を脱いで社章を外したから、コーヒー屋で働く普通のおっさんがまず話を聞いてやる」と言って僕の話を真摯に聞いてくださいました。
そして、イノダコーヒのホールとして採用になり働きはじめたのが業界に入ったきっかけです。

カフェを開いた理由を教えてください。

いつかは自分のお店を持ちたいという思いはコーヒー業界で働きはじめた時から持っていました。
しかし、イノダコーヒで約8年間働く中で様々な事に携わり、充実した日々を送れていたのでこのままここで働き続けてもいいかなと思っていました。
そこから独立したきっかけは、札幌のイノダコーヒ統括として京都から離れたからです。そのタイミングで、これがひとつの節目だなと思いました。
それに加えて、札幌で妻と出会い、一緒にお店をやると言ってくれたので独立を決心。
2008年、35歳の時に開業しました。
とはいえ今までいた場所と札幌では気候やコーヒーの文化がずいぶんと違い、試行錯誤の10年でした。

カフェのコンセプトを教えてください。

コーヒーの味づくりに関して、現在、サードウェーブとして親しまれている、酸味を重視したものの良さも知っているのですが、当店では昔ながらの酸味を抑えたコーヒーを提供しています。
また、コーヒーは高価すぎると日常的に飲むことができないので、できる限り値段を抑えめにして良いものを出す、ということを大切にしています。
なのでいわゆるスペシャルティーコーヒーは使えないのですが、プレミアムクラスのものをブレンドすることにより、それぞれの個性や特徴を活かした立体感のある味わいを楽しんでもらいたいというのがコンセプトです。

コーヒーのラインナップとして、当店はストレートコーヒーを提供していません。
銘柄の農園が他のお店とかぶってしまうとお店の個性が無くなってしまいます。
それぞれのコーヒー豆をブレンドすることで当店独自の個性を打ち出してゆきます。
喫茶店のブレンドはやっぱりお店の顔になりますからね。

お店のPRをお願いします。

開業以来地元の喫茶店として可愛がっていただき、老若男女問わず、様々な人に来てもらっています。
中には僕の似顔絵を描いてくれた小学生のお子さんが、高校生になって遊びにきてくれたこともあります。
そういった成長を感じられるのも地域で喫茶店を営む楽しみですね。

現在は鉄板にのせた味噌カツ丼やあんかけスパゲティ等の名古屋めしをメインに据え、自家焙煎コーヒーの販売にも力を入れています。
あとは念願の特許を取得したオリジナルのジンジャー健珈豆茶や毎年秋に販売している焼き芋等、色々なことをやっています。
コーヒーから食事まで幅広くやるよってスタイルが名古屋的かもしれませんね。

あなたにとって珈琲とは?

僕にとってコーヒーとは一杯で気持ちをガラッと変えられる、人間の心の内に訴えて気持ちをリセットしたり前向きにさせたりする飲み物です。
落ち込んでいても喫茶店でコーヒーを飲むと、お店を出るときには気持が和いでいる。
そんなコーヒーの力って絶大だなと思います。
なので当店のコーヒーを飲んでいただくことによって、心が軽くなったり前向きになってもらいたい。
そんな想いを大切にしながら焙煎や提供を行っています。
そして、その想いをベースとして、会話が弾んだりゆっくりくつろげる、気持ちが上がっていくようなお店づくりをしたいと思っています。

明るい空間の中で提供される親切で丁寧な対応。
そんな接客について神野さんに伺うと、そこにもこだわりが。

「お客様がくつろぎながら自由に会話を楽しめる場所を提供して、極力僕らは前に出ないようにする。
お店の雰囲気づくりをお客様に任せることで素敵な人達が集まってきてくれて、お店の雰囲気がどんどん良くなっていく。
これが地元でやっている喫茶店の雰囲気だと思います。
そういうお店で働いていきたいというのが僕の哲学というか、大切にしていることですね。」

そんな神野さんにおすすめの珈琲店を伺うと、
「当店の珈琲豆をお使い頂いているお店はすべて、個性をしっかりと表現されていて、素敵な空間です。
北海道に来て、個人的に印象的だったお店は、コーヒー専科パイン館さんと珈琲工房 あらびかさんです。」
とお答えいただきました。

名古屋スタイルの明るい空間にお客さんと神野さんがつくりあげてきた温かい雰囲気が流れる喫茶店。
他では味わえない空間で、こだわりのコーヒーとフードを楽しんでみてください。

RECOMMEND SHOP

おすすめ珈琲店

珈琲専科 パイン舘

珈琲専科 パイン舘 / source: http://www7.plala.or.jp/PINE/?fbclid=IwAR2LtGc-Xjomh81pdQuctmDZEQ1sWJHp8PeEaL0nxGZbj6iRXVGZtjoU6sk

珈琲工房 あらびか

珈琲工房 あらびか / source: http://cafesapporo.seesaa.net/article/309887914.html

RECOMMEND MUSIC

珈琲を飲むときにおすすめの曲

ディキシーランド・ジャズ

ディキシーランド・ジャズ / source: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%BA

INFORMATION

店舗名 神野喫茶店 × JINNO COFFEE
住所 札幌市北区新琴似10条7丁目1-1
TEL/MAIL 011-766-5556
WEB WEB Facebook Instagram
営業時間 [月・水~土]
10:00~17:00

[日曜]
9:00~17:00
定休日 火曜・祝日
焙煎機 フジローヤル 3キロ窯 直火式
エリア 札幌市北区
豆の販売 あり

MAP

この記事を書いた人

SHO KONISHI

記事を通して、皆さんがコーヒーを楽しむお手伝いができればなと思っています。