大地の珈琲

大地の珈琲

SHOP 2019.12.17

地下鉄南北線北18条駅から歩くこと約8分、北区の自家焙煎珈琲店 大地の珈琲が見えてきます。

扉を開くと、ベージュの壁とブラウンの木のテーブルが柔らかい印象を醸し出している落ち着いた空間。
店内には2つのテーブル席と大きなカウンター席が配置され、一人でも複数人にでもゆったりとくつろぐことができます。

席についてメニューを見ると、いくつかのコーヒーの他に紅茶や緑茶といったドリンクメニューやトーストメニューが並び、中でもコーヒーは店内の焙煎機で焼いた豆を使用し、目の前で淹れてもらうことができます。

今回はそんな大地の珈琲マスターの山下 大地さんにお話を伺っていきます。

コーヒー業界に入ったきっかけを教えてください。

元々はサッポロ・シティ・ジャズ等を手がける財団に勤めていました。
ですが、学生時代に働いていた可否茶館でお世話になっていた方に
「いつでも可否茶館に戻ってきていいぞ」と声を掛けていただいたのをきっかけに、自分も自家焙煎珈琲を学んで開業したいと決意。
財団を退職して可否茶館に就職しました。

その方は現在江別でmamecco (マメッコ)というコーヒー店を営業されていて、実は当店のモザイクタイルの看板にこっそりとマメッコのエンブレムを入れています。

大地の珈琲入り口の看板

はじめから自分のカフェを開きたいという思いをお持ちだったのですね

自分の店を持つのに必要な経験を積むためにコーヒー業界に入りました。
ですが、働きはじめてからコーヒーの深い世界と自分の実力不足を痛感し、可否茶館で6年、サッポロ珈琲館で7年働き経験を積みました。

独立に至るまでにどのような事を学ばれたのですか

可否茶館ではペーパードリップ、サッポロ珈琲館ではネルドリップを経験し、業界内での横のつながりが作れたのも良かったです。

また、在職中にコーヒーインストラクター1級やQグレーダー、ブラジルコーヒー鑑定士といった資格を取得しました。

ペーパードリップでコーヒーを淹れてくれる山下さん

ブラジルコーヒー鑑定士は日本国内で取得されのですか

3年前、当時サッポロ珈琲館に勤めていた時、ブラジルと友好都市になってから100周年の記念事業としてブラジルに行けることになりました。
その時に資格を取らせていただきたいと会社にお願いして取得しました。

ブラジルの学校に行って資格のための勉強をした他、現地の様々な農園を見て回りました。

特に印象的だった農園があれば教えてください

ブラジルのミナスジェライス州にあるシマダ農園が印象に残っていて、現在当店でも使用しています。
シマダ農園は100年前に北海道の滝川に住んでいた方が入植したのがルーツで、
現在はその3世が想いを継いでコーヒーを作っています。

敷地面積がとても広大で、主に野菜類の栽培をしている農園です。
コーヒーを栽培しているのは敷地内の1割だけなんです。

コーヒーではなく野菜がメインの農園なのですね

野菜がメインの農園なので、施設も野菜のための物が整っていて貯蔵するための冷蔵庫も非常に大きいです。
冷蔵庫が大きいと何が良いかというと、一般的なコーヒー農園ではコーヒー豆の元となるチェリーの果肉を剥き、およそ6分の1くらいの大きさにした状態で貯蔵します。

一方シマダ農園は冷蔵庫が大きいので果肉をつけたまま貯蔵が可能で、出荷直前まで果肉を付けたままにすることができます。
これにより時間を掛けて果肉の甘みが種子に移るのでコーヒーの甘みがふくよかになるそうです。

農園の工夫を知ることができ、勉強になりました!

続いて、カフェのコンセプトを教えてください

当店のコンセプトはコーヒー好きが集まるお店です。
気軽に毎日飲めるコーヒーの味わいを目指し、生豆の選定・焙煎・抽出にこだわっています。
空間としてはお客様がのんびりとくつろげる店づくりを心がけています。

店名の由来を教えてください

北海道という北の大地と自然の大地の2つを提案する店というイメージが由来です。
自然が持つイメージで現在は5種類のコーヒー豆をラインナップし、それぞれのコーヒー豆に合わせたパッケージカラーにしています。

土のイメージというマンデリン

お店のPRをお願いします。

道内の作家さんに作っていただいたコーヒーカップやテーブルをぜひ見ていただきたいです。

店内の隅々までにこだわりが詰まっているのですね。

そうですね。例えば、カウンターテーブルは樹齢の違う8種類のラワンを組み合わせたテーブルです。

カフェテーブルは断面の違う木を少しずつ組み合わせて作って頂き、年輪のようにお店も成長していくという願いがこもった作品に仕上がっています。

あなたにとって珈琲とは?

挑戦です。
コーヒーには今後の生涯をかけて取り組んでいくことと思います。
また、お客様に合わせた1杯を作るためにこれからもコーヒーを勉強し、豆や抽出の仕方の引き出しを沢山持っておきたいです。

長年業界で培った経験を元に作り上げたコーヒーを提供している大地の珈琲。

「お客様の好みに合わせて細かい要望にも寄り添いたいと思いますので、お好みの味があればお申し付けください。」
そう話してくれた店主の山下さんは今後、お客さんに合わせてペーパードリップだけでなくネルフィルターやフレンチプレスでのコーヒーの抽出も行うというから驚き。
徹底してお客さんに寄り添う姿勢に感銘を受けました。

こだわりが詰まった空間でそれぞれの人に合わせた1杯を淹れてくれるコーヒー店。
優しく丁寧な人柄の山下さんが焙煎・抽出するコーヒーをぜひ楽しんでみてください。

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コーヒーショップ mamecco(マメッコ) / source: http://www.coffee-mamecco.com/

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INFORMATION

店舗名 大地の珈琲
住所 札幌市北区北20条西8丁目1-3
TEL/MAIL 011-769-9080
WEB WEB
営業時間 10:00 - 18:00(ラストオーダー 17:30)
定休日 水曜・祝日(ほか不定休)
焙煎機 フジローヤルロースター R101 直火式
エリア 札幌市北区
豆の販売 あり

MAP

この記事を書いた人

SHO KONISHI

記事を通して、皆さんがコーヒーを楽しむお手伝いができればなと思っています。